プロスタグランジン受容体による白色脂肪Browning調節機構の解明

2020 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18K14904
• 研究種目: 若手研究
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
• 研究機関: 熊本大学
• 研究代表者: 稲住 知明 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 助教 (80746503)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2021-03-31
• キーワード: プロスタグランジン / 受容体 / 脂肪分解 / 熱産生

研究成果の概要

本研究では、白色脂肪組織において、プロスタグランジン(PG)E2がEP4受容体を介して、インスリンと拮抗的に脂肪分解を促進し、生体内の脂質分布や熱産生の制御に寄与することを明らかにした。また、本受容体が脂肪組織のコラーゲン繊維形成を促進することを発見し、脂肪組織の繊維化や脂肪貯蔵能の調節といった脂肪組織の質の制御にも関与する可能性を見出した。

自由記述の分野

生化学、分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、プロスタグランジン受容体による生体内の脂質代謝調節機構の一端が明らかとなった。また、今回の研究結果はマウスだけでなく、ヒトのSNPs解析においても再現されており、本研究で得られた知見を肥満や糖尿病、脂肪肝といった生活習慣病の治療や予防に応用できれば、その社会的意義は大きい。