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2019 年度 研究成果報告書

がんウイルスが独自にコードする転写開始前複合体のウイルス生存戦略における意義

研究課題

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研究課題/領域番号 18K14910
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関京都薬科大学

研究代表者

渡部 匡史  京都薬科大学, 薬学部, 助教 (60634326)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス / 遺伝子発現制御 / ウイルス性転写開始前複合体
研究成果の概要

本研究は,ウイルス性タンパク質から構成されるウイルス性転写開始前複合体(viral pre-initiation complex: vPIC)に焦点をあてた.一般的なウイルスは,ゲノムからmRNAをつくる際に宿主細胞の転写開始前複合体を必要とするが,カポジ肉腫関連ヘルペスウイルスは独自にこの複合体と同じ機能をもつvPICを保持している.この理由を理解するために.個別のvPIC構成因子について検証をすすめた.そしてKSHV ORF66が,vPIC構成因子としてウイルス複製に必須であること,さらには複合体形成やvPIC機能発現に関与するKSHV ORF66アミノ酸残基を明らかにした.

自由記述の分野

ウイルス学

研究成果の学術的意義や社会的意義

vPICは,EBウイルスやサイトメガロウイルスなどの類縁ヘルペスウイルスにも保存されている.本研究ではORF66が,vPIC構成因子として機能しウイルス複製に必須であることはもちろん,ORF66上の複合体形成に必須なアミノ酸残基の同定を介して,複合体形成の分子基盤に関する知見を,類縁ヘルペスウイルス研究に先駆けて得ることができた.vPICは一部ヘルペスウイルスが独自に保有する分子機構で,かつウイルス粒子形成のためのウイルス構造タンパク質発現に必須であることから,有望な創薬標的ともなりうる.さらなるvPIC解析の進展により,新規作用機序の抗ヘルペスウイルス薬の開発につながるものであると考える.

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公開日: 2021-02-19  

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