脳梗塞では、血流量の低下したペナンブラと呼ばれる梗塞巣周辺領域において、神経細胞死が進行することが大きな問題であるが、詳細な病態生理には不明な点が多い。本研究では、脳梗塞後の病態生理のより詳細な理解を通して、新しい治療法の開発につなげることを目的とし、病態をより忠実に反映する血栓塞栓モデルを作製し、神経細胞とグリア細胞の活動を蛍光イメージングにより可視化解析を行った。さらに、グリオトランスミッターである細胞外ATPの蛍光イメージングを実現することで、グリア細胞が神経活動の抑制を通して、神経細胞を保護する働きを持つ可能性を示唆する結果を得た。
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