本研究では、ゲノム編集技術によりLOX-1遺伝子を欠損させた脳卒中易発症系高血圧自然発症ラット(SHRSP)を用いて、脳梗塞発症・進展におけるLOX-1の機能的役割について検討を行った。ラットの臨床症状およびMRI画像診断による病態解析の結果、LOX-1欠損により脳梗塞発症の遅延が認められた。また、遺伝子発現解析やmicroRNA発現変動解析から、LOX-1欠損ラットは野生型に比べて神経保護作用が増大していることを示す結果を得た。以上よりLOX-1が脳梗塞の発症や病態進行に関与していることが明らかとなった。
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