研究課題
(1)ラットの大動脈神経にチャネルロドプシン 2 をアデノ随伴ウイルスを用いて発現させることに成功した。この条件下において、チャネルロドプシン 2 は TH および vGlut2 陽性細胞に発現していることが確認できた。同ラットの下位脳幹孤束核(NTS)領域を、473 nm のレーザーにより光刺激した際の心血管応答を測定したところ、ドーパシクロヘキシルエステル (1 μg) 感受性の降圧・徐脈応答が認められた。(2)NTS におけるドーパ応答が GPR143 を媒介するか否かについて、GPR143 遺伝子欠損ラットを作製することにより検討した。現在は、ドーパ応答が GPR143 遺伝子欠損ラットにおいても、野生型と比較し、同程度起こることが確認されつつある。(1)(2)の結果より、ドーパは大動脈神経から NTS に投射する神経より遊離され、ポストシナプスを活性化することにより降圧・徐脈応答を示すことが示唆された。また、この応答は GPR143 以外の新規受容体を媒介する可能性が示唆された。(3)GPR143 が神経突起形成に与える影響を検討した。PC12 細胞に GPR143 を強制発現させることにより、神経突起形成が抑制された。また、GPR143 による突起形成抑制作用は DOPA CHE の処置および Galpha13 タンパクのノックダウンにより抑制された。(4)GPR143 がニコチンの効果に与える影響を検討した。GPR143 遺伝子欠損マウスにおいてニコチンの効果が減弱することを見出した。(3、4)は Journal of Pharmacological Science に掲載された。
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J Pharmacol Sci
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巻: 141 ページ: 41-48
Front Pharmacol