研究課題/領域番号 |
18K14952
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
柏倉 康治 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (70746403)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | レボチロキシン / テープ製剤 / in vitro皮膚透過性試験 |
研究実績の概要 |
甲状腺機能低下症の薬物療法では主にレボチロキシンナトリウムが用いられる。その薬物療法において、高齢者などの嚥下機能が低下している患者、在宅で療養している患者やその介護者が容易に服用あるいは使用できる剤形であることは重要である。そこで、本年度はテープ製剤を調製し、その製剤のレボチロキシンナトリウム薬物含量およびin vitro皮膚透過性試験を行った。 レボチロキシンナトリウム原末を秤量し、有機溶媒(アセトン:エタノール:イソプロパノール=9:5:1)に加え、テープ製剤の膏体であるEUDRAGIT E100、クエン酸トリエチルおよびプロピレングリコールを溶解させた溶液をポリ塩化ビニルシート上に展延した後、50℃で放置して有機溶媒を留去させて行った。テープ製剤における薬物含量は16.1±0.77μg/㎝2であり、そのRSDは4.78%であった。また、レボチロキシンナトリウム原末を用いて30μg/㎝2テープ製剤を調製し、ラット腹部皮膚を用いた垂直型franz-type拡散セルを用いてin vitro皮膚透過性試験を行ったところ、24時間でのレボチロキシンナトリウム累積透過量は220±97.9 ngであった。 院内製剤を想定して錠剤からレボチロキシンナトリウム含有テープ製剤(レボチロキシンナトリウム量として1.5 ㎎)を調製したところ、薬物含量は0.93±0.06μg/㎝2であり、そのRSDは6.77%であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
透過促進剤によるレボチロキシンナトリウム含有テープ製剤の皮膚透過性が見込めず、他の検討の着手に時間を要し、またレボチロキシンナトリウム含有フォーム製剤に関する評価方法について検討している状況である。さらにコロナウィルスによる研究中断も影響し、当初計画よりもやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
起泡性の製剤であるフォーム製剤はこれまでに化粧品や医薬品などに使用されている。近年では環境への配慮から液化ガスを用いたタイプからノンガスタイプのフォーム製剤に置きかわりつつある。また、ノンガスタイプであれば院内製剤の調製が簡便に行えることも加味し、ノンガスタイプのチアマゾールおよびレボチロキシンナトリウム含有フォーム製剤の開発に着手し、基剤やレボチロキシンナトリウム濃度の影響を物性評価や透過性評価を中心に検討を考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由としては、コロナウィルスも含めた様々な影響で、今年度の事業計画が遅れたためである。 使用計画としては、フォーム製剤に関する添加剤や試薬、容器の購入など研究遂行に必要な費用に充填する予定である。
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