腸管から吸収された水溶性ビタミンは、循環血によって全身の細胞に供給されるが、一方で腎臓から尿中へ排泄される。日常的にビタミン摂取が必要なのは、排泄による体内からの消失を補うことが必要なためである。しかしながら、食生活の乱れなどにより、ビタミン摂取が不足しても、すぐには生体内のビタミンは枯渇しない。このことから、ビタミンを生体内にプールする機構が存在すると古くから考えられてきたがその分子実体は不明であった。本研究により、このプール機構にLMVT1が関与していることが示唆された。本研究成果は、ビタミンの効率的な摂取などを提案するのに役立つと期待される。
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