医薬品の吸収に関与するpH依存性輸送担体の実態を明らかにするために、オリゴペプチド輸送担体および有機アニオン輸送担体に焦点を当て、種々検討を進めた。pH依存性輸送担体に関する研究の結果、一部のモノカルボン酸化合物が小腸や腎臓に発現しているオリゴペプチド輸送担体を介した内向き誘起電流を生じさせること、スタチン系薬物等の経口投与により用いられるカルボン酸型薬物がオリゴペプチド輸送担体を阻害すること、既知の有機アニオン輸送担体とは異なるpH依存性輸送担体がカルボン酸型薬物を認識し得ることを明らかにすることができた。
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