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2018 年度 実施状況報告書

全国手術データベースを用いたCABG周術期の薬剤使用戦略の改善に向けた研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K14975
研究機関東京大学

研究代表者

隈丸 拓  東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (00511461)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード薬剤疫学 / 冠動脈バイパスグラフト術 / データベース
研究実績の概要

研究に利用する日本心臓血管外科手術データベースから対象となる待機的単独冠動脈バイパスグラフト術(CABG)の症例を抽出し、分析コホートの形成、分析に向けたデータセットの整備を行なった。初年度はまずアスピリンの周術期使用実態評価を実施することとし、45,000件を超えるCABG症例を対象に、術前のアスピリンの使用頻度を算出した。また施設別のアスピリン使用割合も算出し、全国578施設におけるそのバラツキを評価した。結果、全体でのアスピリン使用割合は33.6%であった。施設レベルのデータでは割合のレンジは0~100%、25~75パーセンタイルが6.3-54.2%と大きなバラツキを見せた。
アスピリン使用に関する施設および症例レベルの予測因子の検出を階層化回帰モデルを持ちいて実施、オフポンプ手術、急性冠症候群、ショック状態、過去の冠動脈ステント術施行歴そして施設症例ボリュームの大きさなどがアスピリン投与と正の相関を持ち、反対に腎機能障害、悪性腫瘍の罹患歴、胸部大動脈病変等が負の相関があることがしめされた。
これらの結果は2018年の国際薬剤疫学会にて発表を行った。薬剤疫学や循環器・心臓毛感外科領域の研究者からのフィードバックを受け、その後、サブコホート解析やアスピリン投与群と非投与群における周術期アウトカムの違いの評価を実施した。結果の発表に向けて英文論文を執筆中であり、次年度に投稿およびパブリケーションを予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度の研究計画はほぼ全て達成している。次年度に論文投稿および後半の分析課題を実施する。

今後の研究の推進方策

計画通りに他の薬剤についても使用実態評価および有効性の分析を実施する。心臓血管外科医を中心に臨床家からのインプットを得ながら、実臨床に沿った分析の解釈を行なう。

次年度使用額が生じた理由

ワークステーションの購入を計画していたが、初年度は研究室の既存のPCを使いデータ準備・分析を完遂した。また、データ処理を実施する適切な人材を見つけ雇い入れることが困難だったため、研究者自身がそれらの作業を実施した。次年度に回した額は、よりスピーディな進捗のため、研究補助員への支払いとそのためのPC購入にあてることを計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Use of Preoperative aspirin in Patients undergoing elective isolated CABG2018

    • 著者名/発表者名
      Hiraku Kumamaru, Shun Kohsaka, Noboru Motomura, Hiroaki Miyata
    • 学会等名
      International conference on Pharmacoepidemiology & Therapeutic Risk Management
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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