個別化医療に繋がる迅速簡便な薬物代謝酵素シトクロムP450(CYP)活性の定量的評価法の開発を目的とし、13C-リドカインを用いた新たな呼気試験法の検討を行った。 薬物代謝活性を変動させたマウスを用いた呼気試験および体内動態検討により、13C-リドカイン経口投与時の呼気反応は初回通過効果におけるCYP3A代謝活性を反映することが示唆され、生理学的動態(PBPK)モデル解析においても示された。さらに、その呼気反応パラメータと従来法であるミダゾラム動態パラメータには正の相関性が認められた。以上より、13C-リドカイン呼気試験法を用いてCYP3A代謝変動を迅速簡便に定量的に評価できる可能性が示された。
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