研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PI3Kは3つのクラスが存在し、I型PI3KはPI(3,4,5)P3を産生して細胞遊走や細胞増殖に関与し、III型PI3KはPI(3)Pを産生してオートファジーを制御する。一方II型PI3Kの機能は、申請者のグループがPI3K-C2α KOマウスを報告するまで不明であった。内皮細胞においてPI3K-C2αは主としてPI(3,4)P2を産生し、受容体エンドサイトーシスに必須である。II型PI3Kは、I型・III型PI3Kとは異なる、独自の生命維持機能を担っている。II型PI3K機能の類似の研究はなく、周生期適応におけるII型PI3K機能の解明により、PIによる膜動現象制御の理解が進展する。
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