正確な温度感受性TRPチャネルの活性化温度閾値の決定はなされていない。というのは、一般に細胞から少し離れた溶液の温度を測定しているからである。そこで、細胞内温度を蛍光温度プローブを用いて計測して、細胞内温度と膜電流の同時計測を行うシステムを立ち上げた。先ず、室温からTRPV1活性化閾値付近までの細胞内温度の変化を解析した。同時計測システムとして、赤外線レーザー搭載の共焦点顕微鏡とパッチクランプ法による電流計測システムを組み合わせて、HEK293細胞のrat TRPV1定常発現株において周辺ノイズを極力低減させてチャネル電流を記録することができた。
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