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2019 年度 実績報告書

脳形成に関与する選択的オートファジー制御分子Alfyの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K15043
研究機関順天堂大学

研究代表者

蔭山 俊  順天堂大学, 医学部, 助教 (30624225)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードオートファジー / Alfy / Rab / メンブレントラフィック / 神経突起 / 自閉症スペクトラム症
研究実績の概要

標的分子を選択的にリソソームにて分解する選択的オートファジーの障害が疾患発症の要因になりうることが明らかになりつつある。本研究課題では、選択的オートファジー関連タンパク質の一つであり、自閉症スペクトラム症の原因遺伝子として同定されているAlfyに焦点を絞り、1) Alfyの制御する細胞機能とその分子機構、2) 個体レベルにおけるAlfyの生理機能、そしてこれらを統合することで 3)Alfyとヒト疾患との関連の解明を目指し解析を進めた。
前年度の解析により、Alfy相互作用タンパク質として細胞内小胞輸送経路に関連するタンパク質群が同定されていたためAlfyの細胞内局在を調べたところ、初期エンドソームないしはリサイクリングエンドソームに局在するRab11やRab35と共局在した。Alfyは神経細胞での発現が強いことから神経突起形成との関連を調べたところ、Alfyの過剰発現により神経突起の伸長が促進されることを確認した。これは過去に報告されている活性型Rab35の過剰発現と類似した表現型であった。Alfyの個体での生理的意義を解析するため、神経特異的Alfyノックアウトマウスを作成した。出生したマウスは成長遅延を示し、神経変性疾患様の行動異常を認めた。さらに、Alfy欠失脳は嗅球、前頭葉、後頭葉、小脳の発達不全を示した。以上のことから、AlfyはRabを介したメンブレントラフィックの制御から、脳の発達に関わることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] NBR1‐mediated p62‐liquid droplets enhance the Keap1‐Nrf2 system2020

    • 著者名/発表者名
      Sanchez‐Martin Pablo、Sou Yu‐shin、Kageyama Shun、Koike Masato、Waguri Satoshi、Komatsu Masaaki
    • 雑誌名

      EMBO reports

      巻: 21 ページ: -

    • DOI

      10.15252/embr.201948902

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Hyperosmotic Stress Induces Unconventional Autophagy Independent of the Ulk1 Complex2019

    • 著者名/発表者名
      Tamura Naoki、Kageyama Shun、Komatsu Masaaki、Waguri Satoshi
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biology

      巻: 39 ページ: -

    • DOI

      10.1128/MCB.00024-19

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] p62/SQSTM1液滴のオートファジー2019

    • 著者名/発表者名
      蔭山俊、Sigurdur Gudmundsson、一村義信、野田展生、和栗聡、Eeva-Liisa Eskelinen、小松雅明
    • 学会等名
      第92回日本生化学会大会
  • [学会発表] Nbr1 modulates the activation of the p62-Keap1-Nrf2 pathway during oxidative stress2019

    • 著者名/発表者名
      蔭山俊、Sanchez‐Martin Pablo、小松雅明
    • 学会等名
      第12回オートファジー研究会 第1回新学術領域研究「マルチモードオートファジー」班会議

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公開日: 2021-01-27  

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