本研究ではナルコレプシーを対象とし、オレキシン神経の脱落が起こる後部視床下部を含む複数の脳領域ならびに疾患への寄与が示唆されるCD4及びCD8陽性T細胞におけるDNAメチル化の検討を行った。 脳の疾患関連DNAメチル化部位は、後部視床下部特異的であり、関連部位は多発性硬化症関連メチル化部位と有意に重複していた。 T細胞の解析では、免疫系遺伝子上流のメチル化領域の関連に加え、特にCD4陽性T細胞で患者・健常者間のメチル化率の違いが大きく、疾患関連メチル化部位の95%以上の部位で、患者でメチル化率が低下していた。これらの部位は特にCpG Islandやshore、プロモーター領域に有意に少なかった。
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