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2019 年度 実施状況報告書

GATA2-ヒスタミン経路の破綻は原発性免疫不全症候群の原因になり得るか?

研究課題

研究課題/領域番号 18K15068
研究機関東北医科薬科大学

研究代表者

高井 淳  東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (90813890)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードヒスタミン合成酵素 / トランスジェニックマウス / 好中球 / IVIS / 大腸菌人工染色体 / ヒスタミン / GATA2
研究実績の概要

本年度は、昨年度に発見した、HDC-GFPマウスの肺のCD45陽性細胞でGFP強陽性画分をさらに詳細に突き止めるべく、様々な血液細胞マーカーでフローサイトメトリー解析を行った。その結果、肺のGFP陽性細胞はLy6G陽性の好中球であることが明らかとなった。このデータと昨年までのデータをまとめ、研究成果を日本生化学会で口頭発表し、さらに論文に投稿した(Takai et al, Sci Rep 2019)。
このHdc-GFPマウスをGATA2ヘテロマウスと交配させ、GFP陽性細胞の変化を観察した結果、IVIS観察下ではGATA2ヘテロマウスのGFP陽性細胞が野生型マウスと比較して減弱していた。このことから、GATA2がヒスタミン産生に関与することが示唆された。
また、感染免疫応答に対するモデル として、盲腸結紮穿刺モデルを習得した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度の今後の方策に記載した、GATA2変異マウスとHdc-GFPマウスの交配と解析、感染免疫応答モデルとして盲腸結紮穿刺モデルを習得した、さらに、当初の計画では、研究期間内で1報の論文投稿を目標としていたが、今年度でそれを達成できた。したがって、おおむね順調に進展していると考えた。

今後の研究の推進方策

GATA2変異マウスを用いて盲腸結紮穿刺モデルを行い、ヒスタミン産生細胞制御下でのGATA2欠失が感染免疫応答にはたす役割を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

本年度は予算消化率が90%以上と、ほとんどの予算を消化することができた。10%あまった要因は、適切な相見積もりを実施し、より安価に試薬等を購入できたためである。来年度は予定通り、学会発表などに本予算を使用していきたい。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 原発性免疫不全症とヒト GATA2 遺伝子変異.2020

    • 著者名/発表者名
      高井淳, 森口尚.
    • 雑誌名

      Bio Clinica.

      巻: 10 ページ: 66-69

  • [雑誌論文] Lipopolysaccharide-induced expansion of histidine decarboxylase- expressing Ly6G+ myeloid cells identified by exploiting histidine decarboxylase BAC-GFP transgenic mice.2019

    • 著者名/発表者名
      Takai J, Ohtsu H, Sato A, Uemura S, Fujimura T, Yamamoto M and Moriguchi T.
    • 雑誌名

      Sci Rep.

      巻: 2019 ページ: 15603

    • DOI

      10.1038/s41598- 019-51716-6.

  • [雑誌論文] 転写因子 GATA2 と免疫不全症.2019

    • 著者名/発表者名
      高井淳, 森口尚.
    • 雑誌名

      Precision Medicine

      巻: 2 ページ: 38-41

  • [学会発表] GATA2 provoke inflammation and infectious immunity via direct regulation of inflammatory cytokine genes2019

    • 著者名/発表者名
      高井淳.
    • 学会等名
      新学術領域研究「予防を科学する炎症細胞社会学」第 1 回国際シンポジウム.
    • 国際学会
  • [学会発表] リポ多糖刺激に応答して増加するヒスタミン合成酵素陽性好中球の同定2019

    • 著者名/発表者名
      高井淳.
    • 学会等名
      新学術領域研究予防を科学する炎症細胞社会学・2019年若手ワークショップ第1回班会議.
  • [学会発表] ヒスタミン合成酵素レポーターマウスの樹立とリポ多糖刺激に応答して増加するヒスタミン合成酵素陽性好中球の同定2019

    • 著者名/発表者名
      高井淳、島田昴志、大津浩、山本雅之、上村聡志、森口尚.
    • 学会等名
      日本生化学会東北支部第85回例会.
  • [学会発表] GATA2ヘテロ欠損マウスの炎症反応イメージング2019

    • 著者名/発表者名
      島田昂志、高井淳、上村聡志、山本雅之、森口尚.
    • 学会等名
      日本生化学会東北支部第85回例会.
  • [学会発表] In vivo imaging of inflammatory status in GATA2 heterozygous mice2019

    • 著者名/発表者名
      高井淳,島田昂志,上村聡志、山本雅之、森口尚.
    • 学会等名
      第92回日本生化学会大会.
  • [備考] 【プレスリリース】敗血症モデルマウスでヒスタミン産生好中球が増加することを発見

    • URL

      https://www.tohoku-mpu.ac.jp/university/news-university/21243/

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公開日: 2021-01-27  

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