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2018 年度 実施状況報告書

大腸腫瘍における体細胞染色体コピー数変化の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K15088
研究機関岩手医科大学

研究代表者

永塚 真  岩手医科大学, 医学部, 研究員 (90815937)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード体細胞染色体コピー数変化 / 大腸腫瘍
研究実績の概要

大腸腫瘍における体細胞コピー数変化 (copy number alteration, CNA)解析を目的に, 大腸腺腫, 粘膜内癌, 進行癌 計120例 (低グレード腺腫 40例, 高グレード腺腫 25例, 粘膜内癌 35例, 進行癌 20例)における内視鏡切除検体, 外科手術検体の腫瘍部, 非腫瘍部から検体を採取し腺管分離法を施行した.分離腺管からDNAを抽出し HumanCytoSNP-12v2.1 BeadChip を用いてCNA解析を行った. CNAの判定についてはillumina社のアルゴリズムに則りGain, LOH, Copy neutral LOH (CNLOH)を各染色体ごとに判定した.低グレード腺腫では5qのCNLOHをみた.高グレード腺腫は7p, qのGainを多くみた. 粘膜内癌は13q, 7p, qのGainを多くみた.進行癌では多くの染色体領域でコピー数変化をみた.低グレード腺腫と高グレード腺腫間では7p22.2-22.3のGainで有意差をみた. 高グレード腺腫, 粘膜癌間では13qのGainで有意差を認めた.粘膜内癌, 進行癌間では多くの領域での染色体コピー数変化における有意差を認めた. 染色体コピー数変化異常領域の総和は低グレード腺腫は高グレード腺腫, 粘膜内癌, 進行癌に比して明らかに少なかった. 進行癌における染色体コピー数変化異常領域の総和は低グレード腺腫, 高グレード腺腫, 粘膜内癌に比して多かった. 高グレード腺腫, 粘膜内癌間では 染色体コピー数変化異常領域の総和において有意差をみなかった. 各疾患カテゴリー別に染色体コピー数変化の頻度や傾向が明らかになった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

染色体コピー数変化 (copy number alteration, CNA)の解析は終了しており, 各症例ごと, 疾患カテゴリー別にも一定の傾向をみたため研究解析は概ね順調に進展していると考えられる.

今後の研究の推進方策

今後は解析した症例ごとの臨床病理学的特徴 (男女比, 発症年齢, 発生部位, 肉眼型)と染色体コピー数変化との関連を解析する予定である.また変異解析 (KRAS, TP53変異), DNAメチル化解析, microsatellite instability解析も追加で行いコピー数変化との関連についても解析予定であり, コピー数変化から階層的クラスター解析を施行し大腸腫瘍のパターン分類を行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

学会発表における諸経費での使用が予定より少なかったため, 次年度の学会発表の参加費や諸経費に使用する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Comprehensive molecular analysis based on somatic copy number alterations in intramucosal colorectal neoplasias and early invasive colorectal cancers.2018

    • 著者名/発表者名
      永塚真
    • 学会等名
      日本消化器癌発生学会

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公開日: 2019-12-27  

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