研究課題/領域番号 |
18K15099
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
川西 彩 東海大学, 医学部附属病院, 臨床助手 (40773114)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 膵臓 / 細胞接着 / Necl-4 / miRNA / 膵管癌 |
研究実績の概要 |
応募者はこれまで細胞間接着分子のひとつであるNecl-4の膵管癌での発現について検討を行ってきた。その結果、Necl-4の発現が低下する膵管癌は予後不良で高悪性度であることを明らかにし報告した。本研究ではこれまでの研究を発展させ、Necl-4の発現を制御するmicro RNA (miRNA)の発現と機能について検討することを計画した。平成30年度では、Necl-4の発現制御に関わるmiRNAをマイクロアレイにより網羅的に探索した。 膵癌細胞株(MiaPaCa2)を対象として、siRNA法を用いNecl-4の発現をノックダウンした。RT-PCR、western blotによりNecl-4のノックダウンを確認後、Necl-4ノックダウン細胞およびコントロール細胞(非Necl-4ノックダウン細胞)よりtotal RNAを抽出し、miRNAマイクロアレイによりNecl-4ノックダウン細胞とコントロール細胞のmiRNA発現量を比較した。 その結果、コントロール細胞と比較しNecl-4ノックダウン細胞では81個のmiRNAで2倍以上の発現亢進および123個で2倍以上の発現低下がみられた。 統計学的解析の結果、発現亢進miRNAの1個、発現低下miRNAの7個がコントロール細胞よりもNecl-4ノックダウン細胞で有意な発現亢進または発現低下をしていることを同定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施の前後はあるものの概ね計画通りに進んでいる。Necl-4の発現制御に関わるmiRNAをマイクロアレイにより網羅的に探索し、Necl-4の発現を優位に亢進または低下させるNecl-miRNAの絞り込みを行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
マイクロアレイ解析で同定したNecl-4の発現制御に関連すると考えられるmiRNAをmiRNA mimicとして膵癌細胞株に導入を行う。miRNA mimicを導入した膵管癌細胞ではコントロール細胞と比較しNecl-4のタンパク発現が変動するかRT-PCR、western blotで確認する。 また、同定したmiRNAを対象としたin situ hybridizationやin vitro実験を行うことで、膵癌の悪性化や予後に関連するか検討する。
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