研究課題/領域番号 |
18K15135
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
馬 知秀 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (90755266)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | トキソプラズマ / インターフェロン / TgGIF |
研究成果の概要 |
トキソプラズマ原虫はヒトや動物において致死的なトキソプラズマ症を引き起こす人畜共通病原体の一つである。感染細胞においては寄生胞と呼ばれる膜構造体を形成するが、宿主免疫はこれに対してインターフェロンを産生し、インターフェロン誘導性GTPaseを蓄積させることによって寄生胞を破壊し生体防御をしている。一方、病原性の高いトキソプラズマはインターフェロン誘導性GTPase依存的な免疫応答を抑制できる様々な機構を持っているが、インターフェロン誘導性GTPaseの数が多いことからそれぞれについて病原性因子が存在するのではなく、今回の研究でGate-16と呼ばれる因子を標的していることが分かった。
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自由記述の分野 |
寄生虫免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トキソプラズマはエイズや抗がん剤投与下にある免疫不全者で致死的なトキソプラズマ症を引き起こす病原体である。また妊婦が初感染した場合にも、胎児に垂直感染し、重篤な先天性トキソプラズマ症を引き起こす。トキソプラズマ原虫はヒトを含む全ての恒温動物に感染する病原体であり、感染細胞内では寄生胞と呼ばれる膜の構造体を作り出し、その中で増殖する。我々宿主の免疫系は、インターフェロンと呼ばれる免疫物質を作り出し、それにより誘導される酵素が寄生胞に蓄積することで破壊する。今回の研究では、トキソプラズマがTgGIFと呼ばれる病原性分子を放出して、インターフェロン誘導性酵素を負に制御していることを発見した。
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