研究実績の概要 |
肺胞上皮細胞A549とマウス肺線維芽細胞3T3をそれぞれアスペルギルスと共に三次元培養すると、A549の細胞数は減少し3T3細胞数は増加することを確認した。加えて、A549細胞とアスペルギルスを接触させた上清において、上皮間葉転換のマーカーであるZO-1, E-cadherin, and vimentinについてウエスタンブロット法で確認したが、これらの発現はみられず、アスペルギルスは線維芽細胞の増殖に作用する一方で、肺胞上皮に上皮間葉転換は起こさないと推定された。以上のことから、アスペルギルスは上皮間葉転換とは異なる機序で肺の線維化を惹起するという暫定的結論に至った。
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