2本鎖RNA中のアデノシンをイノシンへと置換するRNA編集はADAR1により触媒され、これには内在RNAがセンサー分子MDA5によって非自己として認識されることを防ぐ機能がある。一方、RNA編集は特に胸腺において高頻度で生じるが、その生理的意義は不明であった。本研究では、MDA5経路に依存的・非依存的なADAR1の機能の両方がT細胞成熟に必要であることを見出した。さらに、T細胞特異的ADAR1欠損マウスでは、自己反応性T細胞を除去する負の選択に異常が生じ、自己免疫症状が惹起されることを明らかにした。
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