炎症反応は、様々な細胞刺激物質が免疫細胞やその周辺の臓器由来細胞の表面に存在する受容体に結合し、炎症に関与する複数の遺伝子産生のスイッチが「オン」になることによって引き起こされる。本研究課題では、これらの遺伝子の産生の「オン」と「オフ」の切り替えを制御する酵素Regnase-1の役割の解明に取り組んだ。そして、炎症を引き起こす物質の一つであるインターロイキン17がRegnase-1のリン酸化とこの酵素の不活性化に関与していること、Regnase-1のリン酸化がこの物質の関与する慢性炎症疾患の増悪に関与していることを明らかにし、このリン酸化の抑制が疾患治療の主要な標的になり得ることを示した。
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