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2020 年度 実施状況報告書

悪性グリオーマに対するケモタキシスを応用した細胞誘殺療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K15203
研究機関北海道大学

研究代表者

茂木 洋晃  北海道大学, 大学病院, 助教 (40748844)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードケモタキシス / 悪性グリオーマ / ケモカイン / 遊走 / 浸潤
研究実績の概要

<目的>悪性グリオーマ細胞株を用いてラット脳腫瘍モデルを作成し、各種ケモカインに対する悪性グリオーマ細胞の反応をin vitro, in vivoで観察する。
進捗状況:〈スクラッチアッセイ〉F98悪性グリオーマ細胞株が、ケモカイン SDF-1に対して細胞遊走能の刺激を受けるかどうかを、スクラッチアッセイを行い検討した。その結果、50ng/ml、100ng/mlで遊走能を刺激することが判明した。
〈migration assay〉F98細胞株を Chamberを用い、下部バッファーへのInvasion activetyの測定を行った。1×10の4乗個 に調整したF98細胞株を上部チャンバーに無血清培地で播種し、下部チャンバーにSDF-1を添加し、遊走能を確認した。安定したアッセイとするために条件を検討中である。
〈腫瘍形成能の確認〉F98悪性グリオーマ細胞株を1×10の4乗個をラットの脳へ移植する。吸入酔下に定位移植装置を用いて移植動物の頭部に正中切開を置き、bregmaを確認する。bregmaから右外側4mmに穿頭を行った。硬膜から5mmの深さまで25μl Hamiltonシリンジを刺入し、DMEM 5μlに混濁したF98細胞10000個を2分かけて移植し脳腫瘍モデルを作成した。腫瘍移植3週間後にラット脳をホルマリン固定し腫瘍形成能を確認したところ、腫瘍径は小さく、安定した腫瘍モデルとは言い難い結果であった。そこで、1×10の5乗個のF98 細胞を移植し、より安定して、しかも早い時期に腫瘍形成・細胞遊走の状況を確認できるモデル作成を検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍により、日常臨床業務のエフォートが増大した。さらに一時的に動物実験関連の処理が停止となるなど、実験継続に支障が発生した。令和3年1月より準備が整い、動物実験を開始しているが、結果を報告するには至っていない。

今後の研究の推進方策

ケモカイン SDF-1によって悪性グリオーマが遊走を刺激されることが判明したため、ケモカインの他の候補をさらに探索することよりも、SDF-1に関連した悪性グリオーマのケモカインへの反応を検討することに集中する。そうすることで各種検討への時間を削減することが可能となる。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により、一時的に動物実験関連の処理が停止となるなど、実験継続に支障が発生したため。

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公開日: 2021-12-27  

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