2019 年度研究成果報告書

悪性黒色腫におけるメラニン合成系を介した免疫寛容誘導機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号	18K15204
研究種目	若手研究
配分区分	基金
審査区分	小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関	東北大学
研究代表者	日高高徳東北大学, 大学病院, 特任助手 (80781575)
研究期間 (年度)	2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード	悪性黒色腫 / 細胞障害性T細胞
研究成果の概要	悪性黒色腫はメラニン色素産生に特徴される予後不良の腫瘍である。近年その治療において腫瘍を攻撃する細胞障害性T細胞の機能抑制の解除が重要であることが明らかにされたが、メラニン色素合成系とT細胞の機能抑制の関連についてはよく分かっていない。今研究により、メラニン色素合成系の代謝物が腫瘍周囲の細胞障害性T細胞のAryl hydrocarbon receptorと呼ばれる分子を活性化して、その機能の抑制に関与していることが分かった。
自由記述の分野	皮膚科学
研究成果の学術的意義や社会的意義	本研究は悪性黒色腫に特異的なメラニン色素合成系と同腫瘍の病態に重要な細胞障害性T細胞の関係を解明したものである。このことはAryl hydrocarbon receptor活性の調整が、既存の治療薬と比較して悪性黒色腫に対してより特異的(副作用が少なく)かつ治療効果は劣らない加療法の開発につながる可能性を示唆している。