ヘリコバクターピロリ菌感染による慢性胃炎は胃がんの進展に影響する。近年長鎖non-coding RNA (lncRNA)とがんとの関連が注目されるが、胃がんの発症においてlncRNAの役割は不明な点が多い。慢性胃炎・胃がん関連lncRNAとして同定したTM4SF1AS1による腫瘍形成に関連したパスウェイや分子ネットワークおよび分子機序を明らかにするため、TM4SF1AS1の結合タンパク質を網羅的に検索した。ストレス顆粒関連タンパク質を複数同定し、TM4SF1AS1による顆粒構造の形成促進を見出した。またTM4SF1AS1がストレス応答性MAPKを介するアポトーシスを抑制することを明らかにした。
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