がん治療における血管新生阻害治療は、既に臨床応用されており、着実に成果を上げているが、薬剤耐性の獲得、副作用、患者の層別化など多くの課題が残っている。上記課題を克服するためには、血管新生阻害剤の種類を増やすこと、詳細な血管新生機構を理解することが重要である。本研究では、血管新生に重要な遺伝子であるVEGFAの転写発現を抑制する新規血管新生阻害剤の同定を行った。本研究の成果は、新規VEGFA転写抑制化合物を見出し、血管新生阻害効果を明らかにしたことである。今後、化合物処理による分子メカニズムを明らかにすることで、血管新生における新規知見の発見、最終的には治療薬開発に貢献できると考えられる。
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