研究課題/領域番号 |
18K15271
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
古賀 弘志 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (30419361)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ダーモスコピー / 人工知能 / 爪甲色素線条 |
研究実績の概要 |
当教室に蓄積されている爪部メラノーマ症例を含む爪甲色素線条症例のダーモスコピー画像に関して、臨床診断、病理診断、年齢、部位、などの臨床情報と紐づけて整理を行い、本研究で行う人工知能研究用データとして一定の基準を満たしているかの検討を行った。それらの基準については、産総研開発WG(医療機器開発ガイドライン:経済産業省)平成29年度 医療機器開発ガイドライン策定事業事業報告書人工知能分野平成29年度開発WG報告書および国立医薬品食品衛生研究所審査W(次世代医療機器評価指標:厚生労働省)平成29年度人工知能分野審査WG報告書に則り、医療用AI開発に必要な要件を確認し検討した。その結果、どのような評価指標を採用するのが本研究において適切であるのかおよび、画像データをランダム化して学習用/性能確認用/検証用に適切に分配して利用する必要があることを理解し、各用途のデータの準備を行った。本研究における人工知能を用いたコンピューター診断支援装置開発にあたっては、国内および海外学会参加、書籍情報収集、人工知能に関する資格取得を行い準備を進めた。特に、医療機器として米国でFDA承認されたIDx社が開発した糖尿病性網膜症AI自動診断システム「IDx-DR」の臨床研究デザイン、本邦初のオリンパス(株)が開発した,人工知能(AI)搭載の内視鏡画像診断支援ソフトウエア「 EndoBRAIN」の国内、国際共同臨床試験デザインについて検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
医療用人工知能開発にあたっては、適切な医療情報を有するデータの収集と、重複しない学習データ/性能確認データ/テストデータの作成および管理が重要であり、おおむね順調に進んでいると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
集積した症例データを用いて、研究計画に則り、学習データでコンピューター診断支援プログラムの作成を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究における人工知能コンピュータープログラム開発にあたっては、臨床情報を伴った患者画像情報の漏洩防止対策が必要であり、条件を満たしたプログラム開発環境を構築するには、単年度経費では支払うことができないため。
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