研究課題/領域番号 |
18K15275
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
百瀬 文康 三重大学, 医学系研究科, 特任助教(研究担当) (20798326)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | IFN / ISGs |
研究実績の概要 |
本研究では、ヒト活性化T細胞エクソソームに含まれるmiR-6089および6090の間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cell: MSC)の抑制作用におけるInterferon stimulated genes(ISGs)やIFNの役割を明らかにするため、これまでにmiR-6089および6090発現レトロウイルスベクターを作製し、このmiR-6089および6090発現レトロウイルスベクターをMSCに遺伝子導入後、miR-6089および6090を過剰に発現したMSC細胞モデルの作製を行なった。昨年度から現在にかけては、作製したmiR-6089および6090過剰発現本細胞モデルを用いて、両miRNAsによるISGs発現量やIFN産生の変動、ISGsを含むIFN cascadeへの影響についてqRT-PCRやELISAを用いて検討を行っている。本年度は、両miRNAsによるMSC抑制作用がISGs およびIFNに依存した作用か検討するため、ISGsに対するsiRNAsやIFNの中和抗体などの阻害剤をMSCに作用させ、MSCへの影響について検討を行っていく。その結果、両miRNAsのMSC抑制作用におけるISGsおよびIFNの役割とその作用機構について明らかにする。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度はmiR-6089および6090レトロウイルスの細胞への最適な導入法、導入効率やその評価系などの課題からmiR-6089および6090過剰発現細胞モデルの作製に時間がかかってしまい、本モデルを用いた両miRNAsによるISGs発現やIFN産生の変動、ISGsを含むIFN cascadeへの影響の検討が当初の予定より遅れてしまった。そのため、本補助事業期間の延長申請を行い、現在上記の実験について早急に検討を進めているところである。
|
今後の研究の推進方策 |
本年度は、昨年度に終える予定だったmiR-6089および6090過剰発現細胞モデルを用いた両miRNAsのISGs発現やIFN産生の変動、ISGsを含むIFN cascadeへの影響について一部残っている実験を早急に終わらせ、両miRNAsのMSC抑制作用におけるISGs およびIFNの関与とその役割について明らかにするため、ISGsに対するsiRNAsやIFNの阻害剤等を用いてMSCへの影響について検討を行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
(理由): 昨年度はmiR-6089および6090過剰発現細胞モデルを用いて両miRNAsのMSC抑制作用におけるISGs およびIFNの関与について明らかにするためISGsおよびIFNの阻害実験を行う予定だったが、当初の予定より遅れており、当初購入予定だったISGsやIFN pathwayに関与する遺伝子の各種siRNAsや阻害剤等の必要数が少なかったため。 (使用計画):当初昨年度に行う予定だったISGsおよびIFN阻害実験等に使用する予定である。
|