腎機能低下患者におけるがん治療薬及びその代謝産物の薬物動態について検討を行い、軽度から中等度腎機能障害患者においては腎機能に応じて5-FUの減量は不要と考えられるが、血液透析中の患者など高度腎機能障害患者においては腎排泄である5-FUの代謝産物(FBAL)の蓄積に伴う高アンモニア血症発症のリスクが高いことを明らかにした。また腎排泄型薬剤の代表的な白金製剤であるオキサリプラチンの透析による除去率について検討を行い、透析をオキサリプラチン投与当日に行った場合と投与を非透析日に行った行った場合では差がないことを明らかにした。 以上を踏まえて現在、有効で安全な投与方法の確立を目指した検討を行っている。
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