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2018 年度 実施状況報告書

胆汁サンプルを用いた膵胆道癌の新規biomarkerの発掘

研究課題

研究課題/領域番号 18K15302
研究機関山形大学

研究代表者

松田 暁子  山形大学, 医学部, 助教 (10573272)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード胆汁 / extracellural vesicles / 悪性胆道狭窄
研究実績の概要

内視鏡的胆管造影施行時に採取可能な胆汁を用いて、胆汁中の細胞外小胞(Extracellural vesicles;EVs)の1.効率的抽出方法の確立、2.疾患特異的胆汁中EVsにおけるmiRNAの検出について研究を進めている。
1.胆汁は感染併存状態や閉塞性黄疸の状況によって粘稠度に差があり、適切な希釈やフィルタリングを行い、超遠心法によるEVs抽出前処理が必要である事が分かった。前処理法の比較検証により適切な前処理を確立したのち、超遠心により得られたEVsサンプルは電子顕微鏡での形態確認、ウエスタンブロットによるEV特異的な膜表面タンパクの発現と体液内粒子計測器(Nanosight)による粒子数・サイズ測定を行い、検体の妥当性について確認した。
2.EVsに内包されたRNAおよびマイクロRNAの抽出キットにより抽出し、蛍光定量により十分な検体が得られる事を確認した。デジタルPCRによりマイクロRNAの発現が確認され、現在疾患特異的なmiRNA発現について解析を進めている。また、外部機関に依頼し、胆汁中EVsのプロテオミクス解析を進めており、疾患特異的な、特に悪性胆道狭窄に特異的なEV関連タンパク発現についても解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

臨床検体を用いた研究であるため、思ったよりサンプルの集積に時間を要しているが、胆汁中EVsの抽出からEV内在タンパクおよびmiRNAの発現解析を並行して進めており、おおむね計画に沿った進捗状況と考えられる。

今後の研究の推進方策

さらに胆汁検体を増やして解析を進め、疾患特異的EVタンパクおよびmiRNAの検討を進める。また、long non-coding RNAについてもLnc Profiler qPCR Array Kit(System Biosciences)を用いて、胆汁EVにおける90種類の癌関連lncRNA発現をqPCRで定量評価すを予定している。

次年度使用額が生じた理由

臨床サンプルの収集にやや時間がかかり、物品購入が予定より少なくなっている。今後はlncRNAの定量評価も行っていくため、qPCR定量キットの購入および全年予定のmiRNAのdistal PCR発現解析を進めるため、それに関連する物品・試薬の購入を予定している。また、国内・国際学会への出席時の旅費にも充てる予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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