研究課題/領域番号 |
18K15322
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
加藤 清仁 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (20596077)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | microRNA / 超音波内視鏡下穿刺吸引術 / 消化器癌 |
研究実績の概要 |
超音波内視鏡下穿刺吸引術(EUS-FNA)は、消化器内視鏡の先端に、超音波プローブが装着された超音波内視鏡を用いて、超音波画像を確認しながら、腫瘤性病変などを針穿刺し、組織を採取する検査で2010年より保険収載となり、消化器疾患に対して良悪性の鑑別、病変の鑑別診断、化学療法前のエビデンス目的に必須の検査となっている。 平成30年度は、当院倫理委員会による承認済研究における同意文書が得られた消化器病癌患者様に対して施行した、上記の超音波内視鏡下穿刺吸引術(EUS-FNA)で得られた組織を保存液RNA later内に保存し、組織miRNAを、2555分子が搭載されたmicroarrayを用いて網羅的解析を行い、臨床的所見(①臨床的ステージ、②既知の腫瘍マーカーとの比較、③化学療法の効果、④再発、転移部位、⑤予後)を用いてそれぞれの消化器癌別に比較検討している。これにより各種癌の臨床的病態を規定する候補miRNAを、クラスター解析等の統計手法を用いて同定する。RNA laterに保存した組織より total RNAを抽出し、microRNAを精製し消化器癌患者のステージ分類、血清腫瘍マーカー、再発、転移部位、診断からの予後の臨床的所見を確認している。 先行研究として、膵臓癌患者50例程度の上記結果を平成30年の欧州消化器病関連学会で発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、予定とおりに症例数の獲得が得られている
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今後の研究の推進方策 |
今後、症例数を徐々に増やし、新たな腫瘍マーカーの発見や、転移進展などの各自の癌を規定するmiRNAが同定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当教室にmicroRNAのoligo chip arrayを解析するシステムが完成し、クリーンベンチ、microplate readerなどのハード面はすでに完成していたため。また、試薬等は既存のものを使用していたため。今後は試薬やchip等も枯渇するため、購入する必要がある。
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