研究実績の概要 |
1.当院においてstage II/III 胃癌と診断され標準的な外科的切除(D2郭清術)をうけた症例で当初検討していたが、適格症例を拡大するため、国際がんセンター、大阪医科大学、関西医科大学、堺市立総合医療センター、大阪労災病院との共同研究に変更とした。これら医療機関で診断/治療をうけたstage II胃癌のうち、TS-1による術後補助化学療法で加療され3年以上経過した症例をMSI/dMMRの有無で二群に分け、TS-1術後補助化学療法の効果(RFS、3yOS、OS)、および再発後の生存(OS-RFS)についてカプランマイヤー法で示しCoxの比例ハザードモデルおよびログランク検定を用いて二群間の差を解析する。 (a)MMR免疫組織染色は、Dako社のミスマッチ修復タンパク(MLH1、PMS2、MSH6、MSH2)抗体キットおよびautostainerを用いて行う。ミスマッチ修復タンパク欠損率のデータ収集は、バイアスを避けるために臨床データ情報を盲検化して行う。 (b)PCRにてMSIマーカー(BAT-25, BAT-26, MONO-27, NR-21, NR-24)を検出する。5つのマーカーのうち2つ以上の陽性例をMSIとする。MSI解析には、プロメガ社のMSI Analysis System, Version 1.2を用いる。 (c)患者背景因子については、診療録から以下の内容を調査・確認する。1)性別、2)年齢 (生年月日)、3)病理組織型、4)前治療の有無・内容、5)TNM分類、6)患者識別コード、7)TS-1の治療内容、治療期間、治療効果(無再発生存期間(RFS)、3年生存期間(3yOS)全生存期間(OS)、8)TS-1開始前の白血球数およびリンパ球数、9)BMIなど
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