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2018 年度 実施状況報告書

マインドワンダリングの客観的測定法の開発および脳内抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K15351
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

梶村 昇吾  京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 助教 (60802527)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードマインドワンダリング / 注意散漫 / fMRI / 人工知能 / 脳科学
研究実績の概要

マインドワンダリングとは,目の前の課題とは無関連な思考に注意が逸れてしまう心理現象であり,注意散漫の原因となることが知られている。本研究では,マインドワンダリングを応用脳科学的な手法で操作可能とするために,脳がいかにしてマインドワンダリングを抑制しているのかを明らかにすることを目指す。マインドワンダリング は記憶や社会的認知など広範な認知機能を駆動する高次な心理現象であるため,現在主流である脳活動や領域間連携などのミクロ指標のみではその検出が難しい可能性があった。そこで,脳活動および領域間連携を包含するマクロ指標を導入することによって,予測精度の向上を図った。本指標は,脳内に複数存在する脳領域間ネットワークの間でどれだけ情報のやりとりが行われているかを表現可能な指標であるため,マインドワンダリング時に駆動されている認知機能を実現するネットワーク間の情報量が高くなると予測された。マインドワンダリングの検出に用いる脳活動データは,fMRI の新しい高速撮像法であるマルチバンドシークエンスを導入することによって,従来の測定法ではアプローチが難しかった相対的に高い周波数帯(0.20Hz~)で機能する脳領域間ネットワークの情報まで利用できるようにした。その結果,0.30-0.40Hz帯の脳活動データで算出したマクロ指標を用いることで,従来のデータおよび脳活動を用いた方法よりも高い正答率でマイ ンドワンダリングの検出が可能となった(従来:約60%,本手法:約75%)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初は計画に含まれていなかった「周波数」の観点を取り入ることで機械学習によるマインドワンダリングの予測性能が向上したことから,当該年度において期待以上の成果が得られたと考える。

今後の研究の推進方策

上述のように,周波数という新たな観点の導入により結果の改善が見られたことから,今後はそれをさらに推し進め,周波数間の情報伝達=交差周波数まで考慮した解析により,マインドワンダリングの高精度な検出法の確立を目指す。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] University of York(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      University of York
  • [学会発表] Frequency-dependent brain network and its integration2019

    • 著者名/発表者名
      Shogo Kajimura, Kenji Matsumoto, Jonathan Smallwood
    • 学会等名
      2019 Organization for Human Brain Mapping Annual Meeting
    • 国際学会
  • [学会発表] Frequency-specific brain network2019

    • 著者名/発表者名
      梶村昇吾, Jonathan Smallwood, 松元健二
    • 学会等名
      Neuro2019(神経科学学会)
  • [備考] Shogo KAJIMURA | Research Information

    • URL

      https://sites.google.com/site/shogokajimura/home

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公開日: 2022-12-28  

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