SCA36のiPS細胞系では、障害されている運動神経細胞、大脳皮質神経細胞、ドパミン細胞全てでNOP56の発現低下が起こっており、NOP56の発現低下がSCA36の病態には密接に関与している。 NOP56ノックアウトマウスは新規遺伝子改変マウスだが、致死的となる。その原因は小脳形成であることが示唆された。NOP56ヘテロノックダウンマウスでは、小脳の障害が起こるが、運動神経細胞や大脳皮質細胞には異常を認めない。SCA36では、NOP56の約50%の発現低下が小脳失調を引き起こしている一方、運動神経細胞系や大脳皮質細胞系の異常はNOP56の発現低下以外の機序が関与していると考えられる。
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