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2018 年度 実施状況報告書

経皮的汗中乳酸センサーによる非侵襲的かつ持続血中乳酸濃度モニタリング法の新規開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K15385
研究機関岐阜大学

研究代表者

渡邉 崇量  岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (30509435)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード汗中乳酸
研究実績の概要

本研究は、1) まず、心臓リハビリテーション患者で乳酸濃度を測定し、経皮的汗中乳酸センサーと呼気ガス分析検査による嫌気性代謝閾値(AT)との相関を明らかにする。続いて、ショック患者や循環不全患者において経皮的汗中乳酸センサーの持続的モニタリングにより血中乳酸濃度の上昇または低下傾向を正確に反映できるかどうかを確認する。2) 動物実験を行い他の循環障害マーカーとの対比も行い、臓器障害マーカーとしての有用性を検討する。3) そしてショック患者における持続的血中乳酸濃度モニタリングが実際に治療効果や予後の改善に寄与できるかを検討するものである。
本年はまず経皮的にセンサーを貼り付けるだけで得られる結果が、実際の血中の乳酸濃度やATと確実に相関するかどうか、またATの代用となりうるかを検討している。実際の患者に適応する前段階として、健常人において経皮的汗中乳酸センサーを用いて得られる、血中で乳酸濃度が上昇するタイミングである血中乳酸閾値(LT)値と従来の呼気ガス分析検査によるATとの相関について検討中である。それに加えて、体温・血圧・脈拍といった一般的な生体データーとの相関も検討している。
結果、経皮的汗中乳酸センサーを用いて、汗中乳酸濃度は経時的かつ低侵襲にモニターできることが明らかになった。また、現在心臓リハビリテーションで行われている心肺運動負荷試験において、センサーを用いて得られたLTと、同時に施行している呼気ガス分析によって得られたATには良好な相関を認めた(r=0.95、p=0.001)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

心肺運動負荷試験において、経皮的汗中乳酸センサーを用いて得られたLTと、従来の呼気ガス分析によって得られるATは良好に相関しており、代用できる可能性が示された。
しかし、汗の量、汗のかき方などに個人差が多く、十分な発汗がないとセンサーの感度が落ちる傾向にある。よって特にLTにおいてデータにばらつきが多く課題がある。最も有効にかつ、常に安定して検出できる方法についても再検討を要している。

今後の研究の推進方策

当初の予定通り研究を進めていく。心臓リハビリテーション患者や集中治療中の患者など、発汗が十分でないと予想される場合にも応用できるように方法を改善していく必要がある。得られた新しい知見を学会・論文で発表していく。

次年度使用額が生じた理由

今年度は学会発表に至らなかったことと、動物実験が未施行であることより繰り越しが生じている。次年度は動物実験も行う予定としているため使用予定がある。また、すでに学会発表も予定している。

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公開日: 2019-12-27  

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