本研究では緩和医療を受ける患者の体内でのワルファリン(S体、R体)あるいは代謝物の量を調べた結果、血中濃度が低いと予想したS体がR体と同程度の患者や、比較的少ないとされる10-ヒドロキシワルファリンが7-ヒドロキシワルファリンよりも多い患者が認められ、鎮痛薬の併用でワルファリンの体内動態が予想された。一方、ワルファリンと代謝物の血中濃度に個別の抗凝固活性を加味した“actual anticoagulant activity”を算出したところ、PT-INR・ワルファリン週間投与量・actual anticoagulant activityの間に指数関数式が成立することがわかった。
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