研究実績の概要 |
当研究では全国から集められたブルガダ症候群症例から特にSCN5A遺伝子の多型がどのように患者予後に影響するかを検討することを目的とした。そのことによりブルガダ症候群により引き起こされる突然死を予防する植込み型除細動器がどのような患者に必要か、または不要かをより検討できるようになる。 2021年までに全国から1000例を超えるBrugada症候群症例のSCN5A遺伝子多型の解析を行った。得られた遺伝子変異をNCBI dbSNP database、the Human Genetic Variation Database 、the 1000 Genomes Projectと比較し、SNPの定義に基づいて分類を行い、30%の症例でSNPが認められた。今回集められた集団でのSNPはec.87 A>G p.A29Aが最も見られ, 続いて見られたのはc.3183 A>G p.E1061E、c.5457 T>C p.D1819Dであった。これらの変異を有す患者では今回の調査票では臨床的な指標という観点では特記新イベントの増加などは確認できなかった。
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