老化に伴う多くの疾患はミトコンドリア機能、オートファジー機能, 血中NAD量低下が関与すると考えられているがその詳細な分子機構は明らかではない。今回我々はミトコンドリア機能障害マウスを用いて、心臓においてミトコンドリアを介したリソソーム機能制御の新機構を発見した。リソソーム活性にはNAD+を基質として解糖系酵素(GAPDH・PGK)によって産生されるATPが関与していると世界で初めて報告した。老化と共に減少するNAD+を補うことで老化と共に発症する疾患の予防・治療に繋がることがわかってきている。したがって新機構の解明によって治療戦略の可能性が広がることになるだろう。
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