VEGFは主として血管増殖を司るが、我々の研究において、VEGFは2次リンパ組織内でのHEV形成やリンパ濾胞の構造変化をきたすので免疫系にも深く関わる分子であると考えられる。 また、3次リンパ組織はがん免疫・自己免疫疾患・遷延性の腎臓病のような慢性的な免疫異常との関連が示唆されている。3次リンパ節内と2次リンパ節内のHEV発生・増殖過程は類似していることが知られており、in vivo モデルにおいてその後の免疫応答などを詳細に分析することで、様々な疾患の基礎となる現象を理解することが本研究の意義である。ひいては難治性慢性炎症の治療の一助になると考えられる。
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