研究実績の概要 |
動脈硬化患者の血漿中に優位に増加している物質Xを見出し、その統計学的解析を行った。 動脈硬化症の危険因子と治療法の世界規模登録研究であるREACH registryの4年後の追跡結果から、動脈硬化症の病変(冠状動脈、脳動脈、末梢動脈など)の数が血管イベントリスク上昇の強力な予測因子であり、2つ以上のpolyvascular diseaseでその上昇が特に顕著であることが示されている。そこで、CAD、CVD、PADの3疾患のうち有する数によって、L0、L1、L2、L3の4群に分け、物質X値を比較検討したところ、有する疾患数が増加するに従って、物質X値が上昇することが確かめられた。このことは、物質X値が動脈硬化症の病態の進行を反映していることを示している。 さらにROC解析を行うことで、物質XはPADのマーカーとなりうることを示した。
cerebrovascular disease; CVD, coronary artery disease; CAD, peripheral arterial disease; PAD
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