研究課題/領域番号 |
18K15433
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
安倍 能之 順天堂大学, 医学部, 助教 (10647027)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 抗MDA5抗体 / 急速進行性間質性肺炎 / 新規治療法の開発 / 治療抵抗性 / 生存率の改善 |
研究実績の概要 |
抗MDA5抗体の機能解析と同抗体陽性間質性肺炎患者の病因病態解析に関する研究進捗状況として、2019年3月26日付で"Rheumatology (Oxford)誌にSuccessful treatment of anti-MDA5 antibody-positive refractory interstitial lung disease with plasma exchange therapy"という標題で現在論文投稿中(under review)である。本論文は、我々の研究テーマの一つである新規治療法の発明に焦点を当てた、単純血漿交換療法による救命効果に関する後方視的研究である。現在わが国で標準療法となりつつある強力免疫抑制療法は、既存療法と比較し本疾患の2年生存率を約25%から約75%へと大幅に改善させた優れた治療法である。しかし依然協力免疫抑制療法に対して抵抗性を示す症例が臨床上散見される。本論文は協力免疫抑制療法に対して抵抗性を示した10例の解析であり、生存率が非治療群25%に対して治療群83.3%と良好な結果を示している。 また、第63回日本リウマチ学会に「抗MDA-5抗体陽性の皮膚筋炎の治療中にニューモシスチス肺炎を発症し、単純血漿交換療法での治療が奏功した一例」という演題を2018年度中に登録した。内容は標題の通りであるが、我々の研究成果が患者の救命に直結した内容であり、これを学会報告する。 機能解析を目標とした実験研究としては、保存患者血漿及び対照群血清から抗体抽出を実施している。マウスin vivo実験に必要な抗体量を現在確保できているが、複数回の実験実施が見込まれるため今後も繰り返しの抽出実験が必要となる見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
我々の施設における新規治療法の開発により、救命困難であった患者群の生存率を改善させた成果を後方視的に報告している。 病態解析を目的とした課題に関しても、実験準備の進捗は順調と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
治療成果の前向き研究を立案計画中であるが、倫理委員会との折衝に時間を要しており、可能な限り迅速に対応していく。 マウス in vivo実験について、抗体精製の準備ができており、今年度より実施する。
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