抗MDA5抗体の機能解析と同抗体陽性間質性肺炎患者の病因病態解析に関する研究成果として、2021年度は欧州リウマチ学会2021と第21回アジア太平洋リウマチ学会2021にそれぞれ"Extended report: Successful treatment anti-MDA5 antibody-positive interstitial lung disease with plasma exchange therapy"という演題名で追加データを含めてポスター発表を実施した。 機能解析を目標とした実験研究として、我々は患者由来の凍結血漿から抽出した抗MDA5抗体をマウスに投与することで間質性肺炎を誘導することに成功した。この全く新しい新規の抗体誘導性間質性肺炎モデルマウスの作製に関する成果は特許申請が受理され、「特開2021-100388間質性肺炎モデル非ヒト動物の作製方法」として公開されるに至っている。現在基礎研究データを蓄積中であり、2021年4月の第65回日本リウマチ学会において「急速進行性間質性肺疾患を呈した抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎患者IgGの病原性とモデルマウス作成」というタイトルでポスター発表を行った。 2022年4月の第66回日本リウマチ学会では「重症ないし治療抵抗性抗MDA5抗体陽性急速進行性間質性肺炎に対する単純血漿交換療法の有効性」という演題でポスター発表予定である。
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