アミロイドβ蛋白 (amyloid β protein: Aβ) は、主に脳実質と血管壁に沈着する。孤発性Alzheimer病(孤発性AD)には、脳実質の老人斑が主体で、典型的なADの臨床病理像を呈するものや血管壁に高度のcerebral amyloid angiopathy (CAA) を認め、脳出血を頻回に起こすものなど、臨床病理像に多様性があることが知られている。また、遺伝性ADの原因遺伝子の1つであるAPP遺伝子変異の種類によっても脳実質のAβ沈着が主体のもの、血管壁のAβ沈着が主体のものなど、異なった臨床病理像をとることが知られているが、詳細についてはわかっていない。
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