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2019 年度 実施状況報告書

虚血性脳血管障害に対するペマフィブラートの効果

研究課題

研究課題/領域番号 18K15469
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

星野 岳郎  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30724679)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード脳梗塞 / 脂質異常症 / ペマフィブラート
研究実績の概要

マウス急性局所脳虚血再灌流モデルで、ペマフィブラートが脳梗塞体積、脳出血の合併頻度、脳梗塞に伴う後遺症状に及ぼす影響を検証した。急性脳梗塞モデルとして、イソフルレン吸入麻酔下でマウスの頸部を正中切開し、頸動脈分岐部より6-0ナイロン糸を頭蓋内内頚動脈に進め前大脳動脈分岐部まで進めることにより中大脳動脈閉塞を作成し、45分後に血流を再開通させるモデルを使用した。中大脳動脈閉塞に際しては、虚血領域の脳血流量はレーザードプ ラ血流計を用いて継時的に計測した。
C57bl6マウスを用いて中大脳動脈閉塞開始直後にペマフィブラート(0.3 mg/kgまたは1.0 mg/kg)または偽薬を経口投与したところ、vehicle群に比べて、 ペマフィブラート投与群では、48時間後の2,3,5-Triphenyl tetrazolium chloride(TTC)染色による脳梗塞体積が有意に縮小していた。ペマフィブラート低用量投与群と高用量投与群間では有意な差はなかった。神経学的スコアによる神経症状は、vehicle群に比べてペマフィブラート投与群では有意に良好であった。ペマフィブラート低用量投与群と高用量投与群間では有意な差はなかった。 また、投与前後の血清中の脂質や糖の値に、投与群・非投与群間で差はなかった。現在、免疫組織学的染色、Western blottingを行い、ペマフィブラートの神経保護効果の機序を検証している。
また、ペマフィブラートを投与した脳梗塞患者の臨床観察研究を並行して開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ペマフィブラート提供元との実験使用許可に関わる契約を結び、薬剤の提供に至るまでに予定よりも時間を要したことから、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

ペマフィブラートの脳梗塞縮小効果が確認できた。炎症関連因子の関与や抗酸化作用などの機序を念頭に置き、そのメカニズムを免疫組織学的に検証していく。

次年度使用額が生じた理由

WB実験機器の購入を後ろ倒ししたため、翌年度請求分より購入を予定している。

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公開日: 2021-01-27  

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