研究実績の概要 |
臨床研究 我々の家系調査により本邦の5家系が発見された。特に我々は、福岡の1家系 (G71A変異) と大牟田家系 (F52L変異) の詳細な臨床症状について報告した (Mishima T, et al. Parkinsonism Relat Disord. 2015, Mishima, et al. Parkinsonism Relat Disord. 2016)。我々は、本邦の福岡1、福岡4、大牟田、宮崎、北海道の5家系で、未発表家系の宮崎および北海道家系の論文化にむけて国内共同研究を進めている。 基礎研究 我々は、大牟田家系 (F52L変異) 患者由来のiPS細胞を樹立し、疾患標的細胞であるTH陽性神経細胞を分化誘導した。患者由来iPS細胞から分化誘導したTH陽性神経細胞でダイナクチン凝集体がみられることを見出した (Mishima, et al. Parkinsonism Relat Disord. 2016)。我々は、F52L変異患者iPS細胞を用い、病態の一部再現に成功したが、Perry症候群(Perry病)の病理学的特徴であるTDP-43凝集体を検出することはできず、疾患モデル確立には至らなかった。その他の家系患者由来のiPS細胞樹立にむけてMayo ClinicとMTAを締結し、iPS細胞を用いたPerry症候群(Perry病)病態モデル作成のため、国際共同研究を開始している。
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