本研究では、Th1細胞-CD11c+ B細胞の免疫機構の働きが目立つ多発性硬化症(MS)患者において、血液浄化療法の効果が認められることを見出した。血中のTh1細胞頻度を測定することで、個別化医療を実現できる可能性がある。また、CD11c+ B細胞の機能を詳細に解析し、病態への関与を示したことは、今後の新規治療開発に寄与するものと考えている。また、MSは罹患者の受ける影響が大きく、医療費等の社会的負担も大きい疾患である。上記により個別化医療を実現できれば、患者の身体的負担の軽減のみならず、医療費削減にもつながると考える。
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