本研究は、腸内細菌叢プロファイルと個人のストレス反応性との関連、うつ病の回復や重症化に関連する腸内細菌叢のタイプ・腸内細菌の種類の同定、腸内細菌がうつ病の発症に影響を与える生物学的機序の解明を目的とする研究であった。現在の精神医学は依然としてその診断は臨床症状からの診断が中心で、画像所見や血液検査などの客観的な診断方法は確立されていない。それゆえに本研究で腸内細菌からうつ病の診断や各個人のストレス反応性が解明される可能性があり、学術的にも社会的にも非常に大きな意義をもつものであった。今後も患者の組み入れを継続し、新たな精神疾患の診断法・治療法の発展に寄与したい。
|