研究課題/領域番号 |
18K15486
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2020-2021) 熊本大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
菅原 裕子 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (90610692)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 双極性障害 / 高齢者 / SLC6A4 / 5HTTLPR / DNAメチル化 |
研究成果の概要 |
本研究では双極性障害における遺伝環境相互作用との関連が示唆されているセロトニントランスポーター遺伝子に着目し、高齢発症の気分障害におけるゲノム・エピゲノム要因について検討すると共に、潜在性の双極性障害を検出するバイオマーカーの開発を目的とした。約1500名の高齢健常者の末梢血由来DNAを用いて5HTTLPRの詳細なgenotypingを行い、抑うつ症状との関連を調べた結果、5HTTLPRと抑うつ症状には関連が認められなかった。さらに、高齢健常者3名と高齢双極性障害患者4名の末梢血由来DNAを用いて網羅的なメチル化解析を行い、56453個の遺伝子におけるメチル化差異を同定した。
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自由記述の分野 |
精神疾患におけるエピジェネティクス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、大規模なコホートサンプルを用いて詳細なgenotypingを行うことで、高齢健常者における5HTTLPRと抑うつ症状の関連についての知見を得ることができた。今後はセロトニントランスポーター(SLC6A4)遺伝子のDNAメチル化レベルを測定し、高齢健常者における抑うつ症状とSLC6A4のゲノム・エピゲノム状態の関連を明らかにし、高齢発症の気分障害患者との比較を行うことで、高齢発症の気分障害におけるゲノム・エピゲノム要因について検討する。また、高齢の双極性障害患者におけるエピゲノムバイオマーカーの開発を試みることで、高齢発症の気分障害における分子病態の異種性について検討を行う。
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