研究実績の概要 |
中間解析として、大分大学医学部高度救急救命センターを受診した患者のうち、同意のとれた251名を対象に39名の自殺企図患者、25名の自傷患者、187名の外傷患者(コントロール群)の3群に分類して血中リチウム濃度の比較を行った。対数変換したリチウム濃度の平均が、自殺企図群0.48、自傷群0.66、コントロール群0.59であり、分散分析で(F=2.59, p=0.077)であった。性別に分けると、男性で自殺企図群0.46、自傷群0.61、コントロール群0.60 (F=1.59,p=0.207)であり、女性では自殺企図群0.50、自傷群0.68、コントロール群0.59(F=1.12, p=0.330)であり、自殺企図群が他の2群に比べ、平均値は低かったが有意差は認めなかった。 続いて、男性において、年齢、テストステロンを含めた多項ロジスティック解析を行い、自殺企図群において有意傾向(p=0.065)にてテストステロンが低値であった。女性において、年齢、エストラジオールを含めて解析行ったが、有意差は認めなかった。
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