生体における細胞死にはアポトーシスの他にもオートファジーやネクローシスといった複数の細胞死機構が様々に機能しているものと考えられている。Chorein機能喪失をきたしているChAcの分子病態において、これまで報告してきたオートファジーだけでない細胞死の調整機構が破綻している可能性が示唆された。また、ChAcはうつ病、幻覚妄想、強迫性障害などの精神症状を高率に呈する神経変性疾患である。これらの事実はchoreinの機能異常が精神疾患の病因にもなっていることを示唆するものであり、choreinと関連する分子は他の精神疾患の病態に関わる可能性が高く、今後のさらなる研究が望まれる。
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