研究課題/領域番号 |
18K15495
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
坂寄 健 日本医科大学, 医学部, 助教 (20569777)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 老年期うつ病 / ドパミントランスポーター / タウイメージング |
研究実績の概要 |
老年期うつ病の病態は未だ明らかではないが、レビー小体病などの線条体ドパミン神経変性をきたす変性疾患やタウオパチーの前駆期にうつ症状が高頻度で出現することから、老年期発症うつ病の一部は認知・運動・神経症状が出現しない変性疾患、あるいは変性疾患の前駆病態である可能性がある。本研究は老年期発症のうつ病患者におけるドパミン機能の点からその病態生理を明らかにすることを目的にしている。老年期発症うつ病患者を対象にドーパミントランスポーターイメージングとタウイメージングを行うことで、老年期うつ病の病態生理の一要因がドパミン機能障害、さらにはタウオパチーである可能性を検討する。本研究により老年期のうつ病と変性疾患の因果関係が明らかになれば、新しい治療戦略を提案できる可能性がある。 研究の対象者はICD-10のうつ病エピソードの診断基準を満たす60歳以上の患者対象とし、本年度は数十例の候補症例から適格症例を見出し検討を行った。また、参加対象者はPET検査施行に先行して日本うつ病学会治療ガイドラインに準じた抗うつ薬治療を開始することとし、本研究の参加によって治療の遅れの不利益が生じないように配慮した。また、各種条件検討が完了したことから必要機材を準備し必要試薬の手配を行った。現在1名の検査を開始しているが、順次ドーパミントランスポーターイメージング・タウイメージングを行い、データ解析及び解析に基づいたグループ分けを行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始より2年で30症例を予定していたため、予定よりはやや遅れているといえる。しかし、撮影方法やリクルート方法は確立されており今後の進捗に大幅な遅れは生じないものと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
参加対象者に対して順次ドーパミントランスポーターイメージング・タウイメージングを行い、データ解析及び解析に基づいたグループ分けを行っていく予定である。 また2年後を目安として再度ドーパミントランスポーターイメージング・タウイメージングを行い、ドーパミントランスポーター機能及びタウ集積の分布・程度の変化を評価し、グループ毎の臨床経過と画像所見の間にどのような関係があるかを検討を行う予定としている。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究対象者の検討及びリクルートに当初の予定より時間を要したためである。次年度に繰り越し順次検査を施行していくため、次年度使用額の使用計画に大幅な変更はないと考える。
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